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「やっ!!」
羞恥で顔を赤らめ、体を隠そうとするが手は拘束されているので隠すことは出来なかった。
「隠す必要はないんだよ。その内、恥ずかしくなくなるんだから」
「ひっ!」
軽く頬にキスをされ、零汰は小さく悲鳴をあげ、体を強張らせた。
「そんなに怖がらなくて良いんだよ」
「うるさい、黙れ!僕に触るなっ!!」
「はぁ、言葉遣いの方も躾ないとダメのようだね……。まぁいい。しばらく黙っててもらおう」
紅蓮は呆れて溜め息を吐き、ベットの横にあるサイドテーブルから何かを取り出した。
それはゴルフボール大の球体とその両端に取り付けられた革紐で出来ていた。
取り付けられたボールは中が空洞になっており、呼吸用と思われる穴が空いている。
零汰はそれを見て何をする物か分からないのか恐怖で怯えた顔で紅蓮を見る。
「大丈夫、何も怖がる事はない。痛くないのだよ」
「やだっ、何それ!?何に使うの!?」
「これはボールギャグと言って、口にはめて使うんだ。少し煩いからね。しばらく、これで黙ってもらうよ」
「いやっ!やめっ、んぐっ!!」
嫌がる零汰の口に無理矢理はめる。
抗議の声はかき消されてしまった。
「あぁ、零汰……。綺麗だ、今の君はすごい魅力的だよ……」
「ん-っ!んん、ん-!」
うっとりとした声で紅蓮は呟く。
零汰の挙げた抗議の声は言葉にはならなかった。
しかし、それでも零汰は抗議の声を挙げるのをやめない。
「まだ少し騒がしいが、先程よりは静かになったな。さて、躾の開始といこうか……」
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