愛玩人形-アイガンニンギョウ-

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「そんなに太股を擦り合わせて……物足りないのかい?」 「んっ、んんぅ……」 熱のこもった声で返事をし、すがるような眼で紅蓮を見詰める。 紅蓮は零汰の言いたい事は分かったが、あえて知らないフリをする。 「そんなに見詰めて、触って欲しいのか?」 「んんっ」 零汰は必死に頷く。 紅蓮はそれを見て眼を細めて笑い、こう言った。 「俺はお前が、どこを触って欲しいか分からないよ?」 「っ!!」 紅蓮がワザと、惚けたように言えば零汰は絶望的な表情をした。 「クスクス。そんな顔をして何か言いたい事があるのかい?」 喉で笑い、紅蓮は零汰に問い掛ける。 「んんぅ」 零汰は必死に頷き、紅蓮に訴える。 「そんなに頷いて……随分と必死なんだね」 クスクスと楽しそうに笑い、零汰の顔を覗き込む。 零汰はバツが悪かったのか顔をそらした。 「おやおや、そんな風に顔をそらされてしまっては聞けるお願いも聞けないよ?」 「んっ!」 紅蓮は困ったように振る舞う演技をする。 零汰はそれを耳にし、驚いた顔をして振り向いた。 「お願いを聞いて欲しいか?」 「………」 紅蓮が優しく問い掛ければ、零汰は無言で頷いた。 「じゃあ、コレ外そうね?」 カチリと音がして、零汰の口にはめられていたボールギャグが外された。 「さぁ、何か言いたい事があるのなら話してごらん?」 「あ……下、触って、くらさっ……」 零汰はよく回らない舌で紅蓮に訴えた。 紅蓮はその言葉を聞き、ほくそ笑む。 「良いだろう、そんな風に言われては触ってあげなくては可哀想だしね」 「あぁっ、ひゃあ」 優しく握り親指の腹で軽く刺激してやれば、零汰の口から甘い声が漏れた。 さらに指で擦ってやればビクビクと零汰の身体が跳ね、ぷちゅりと先走りの量が増した。 「ひゃっ、あっ……んぅっ」 女みたいな声が出て恥ずかしいのか唇を噛み締めて我慢する。 「恥ずかしがらず声を出してごらん?気にしなくて良いんだよ」 指を動かしながら零汰に言う。 しかし零汰は紅蓮の言葉に首を振った。 「やっ……だって、恥ずかしっ‥‥から」 零汰は赤面しながら途切れ途切れに答える。 「俺は聞いてみたいから聞かせてくれないか?」 手を止めて零汰を見詰め、唇を指で撫でる。
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