勇気を下さい

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あたしの 『指定席』にも もう誰か座ってる。 どこすわろうかな。 でも 空いてる席ないかも・・・・? カバンを かかえたまま ウロウロしてたら あの人が チラッとあたしのほうを みた。 ちゃんといつもの 『指定席』に 座ってる。 隣の席わ 他の人のカバンで ふさがってる。 あの人ゎ カバンの持ち主らしき 男子をチョットつついて 小さな声でいった。 『このカバンどかしたら?席いっぱいだしさ』 カバンの持ち主わ だまって荷物を 机の下におろす。 隣の席が空いた。 あの人わ 私の方をみて 指で そのいすを トントンたたく。 え! もしかして・・・・・。 そこに 座っていいの? あたしわ 緊張しながら あの人の隣にすわる。 いつも後ろから ながめていたケド こんなにちかづくの はじめて。 ドキドキする 心臓の音まで 聞こえちゃいそうで 気が気じゃないよ。 だけど あたしのために わざわざカバンを どかすように 言ってくれたんだ。 『ありがとう』 って 言いたいケド 無理。 恥ずかしくて 声がかすれそう……。
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