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その時、前のほうから男の声が聞こえた。
「誰かいるのか?」
亜弥はビクッとし、その声の聞こえた方向に注意を向けた。
しかし、暗闇のため全く姿が見えない…。
「気のせいかな…?」
また男の声が聞こえた。
…亜弥は返事をしようか迷った。
さっきまで全く人の気配がしなかったからだ。
にもかかわらず、突然現れた男性…警戒しないほうがおかしいだろう…。
「おい…そこにいるのは誰だ…出てこい!」
また男の叫び声がした。
しかも今度は怒ったような声だ。
思わず亜弥は逃げようと思い、後ろに振り向いた。
「なっ…なにこれ…」
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