隠された歪み

23/39
前へ
/342ページ
次へ
雷球を避けつつバルトに接近し、剣を創造してバルトが振るう斧を受け止める。 「お前はっ、熱くっ、なりすぎだっ!」 受け止めた斧を振り払い、木刀を創り出し、それを首に宛がう。 バルトは抵抗しようとしたが、慎二が木刀を当てる力を強めたことにより、斧を手放した。 「…バルト。お前のは戦いじゃなくて、ただ暴れてるだけだ。戦うときは常に間合いを考えた方が良いぞ。」 「うっ…。」 ……とは言え、実際バルトの武器を創った時は何も考えてなかったんだよな…。 となると、少し改良した方がよさそうだな。 慎二はそう思いながら、バルトの足元に落ちた斧を見る。 「バルト、ちょっと斧貸せ。」 「…ん、ああ。」 バルトは返事をすると、斧を慎二に渡した。 慎二はバルトから斧を受け取ると、斧の柄の真ん中の部分を掴み、 「ふんっ!」 バキッ! 真っ二つに折った。
/342ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3344人が本棚に入れています
本棚に追加