確執

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確執

中学生になった頃から親父との不仲が凄く緊迫した状態に陥っていた。私は、何もかもが嫌で嫌で仕方無かった。まるであいつは私に自分の敷いたレールをそのまま突っ走らないと気に入らないタイプで、自分の意に叶わないとガミガミ文句や罵声、野次を浴びせ掛け、常に自分の世間体のことしか頭に無いからだ。私は、毎日毎日、家に居る時も戦闘態勢の姿勢を崩さなかった。やがて何もかも自分のすることが、アイツと似過ぎてることも凄く嫌悪していたのもあり、やがて関係の無い人間にまで争いという刃を向けてしまった、こうなっては、それまで私を信じて着いて来た者達も、さすがに一体、何が起こったと聞いたり、顔をする者ばかりだった、私も混乱状態に陥り、全部、洗いざらい奴に話してやった。さすがに親父も涙ぐみ、親父の眼球から熱い雫が湧き出るように流れた。私も躊躇して和解も考えた、だが私のこういった状況を見て悩み、哀しみ頭を抱え込んでいる者達の為にも私は、嫌でも奴の軍門に降ったように見せつけるしか無いと思い、私を信じている者達の期待を裏切らず頑張って行こうと心に言い聞かせ誓った。この頃、まだ私には、思いもよらない別れが待っていることを知らないまま中学時代を終えるのだった。
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