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尾崎さんと一緒に窓の外を見ると、
日本とはまるで違う景色に、
やっと異国の地を訪れたのだと実感できた。
「アンナ(さっきのメイドさん)の料理は絶品だよ」
見上げた尾崎さんの横顔は、まるでここが本当の家のように嬉しそうだった。
◇★◇
尾崎さんの言った通りハンナさんの料理は、高級レストラン並みに美味だった。
それでいて家庭的…
特にデザートに出されたレッドベリーパイは、スィーツ好きを唸らせるだろう逸品。
僕も是非帰国までに、色々とレシピを伝授して欲しいと思った。
尾崎さんのためにも。
好きな人が喜んでくれたなら自分も嬉しい。
「立花、先に部屋で休んでくれ。俺は雪也さんと少し話してから行く。バスルームは二階の端にあるよ」
お腹も満たされたので、僕は尾崎さんに言われるままシャワーを浴びるため一旦部屋に戻った。
そう、尾崎さんの目的の一つは雪也さんに会う…だったな。
もったいない位、幸せな時間が流れて行くーー
2013:01:20
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