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奇病の謎に頭が痛くなってきた俺は教会を見回す。すると祭壇に棺桶が置いてあるのに気付いた。
中身を確認にする為に足が動いてしまう。何故だ?また、見えない何かかも知れないのに引き付けられるように棺桶に近づく。
カツーンカツーン。
響く自分の足音にまで驚いてしまう。
棺桶に手を賭けたその時、棺桶がガタガタと動き始めた。
中に誰か入っているのか?さっきの見えない何かなのか?
俺は意を決して棺桶の蓋に手をかけた。 棺桶に手をかけた時にまた自分の背後で音がして、驚いた俺はバランスを崩して棺桶を倒してしまった。
棺桶には黒く萎れた花しか入っていなかった。
何故だ?
「誰?誰なの?」
幼い少女が参拝客が座る席から顔を出す。キョロキョロと辺りを見回している。
「君はここの子なのか?」
俺が声をかけると少女の顔がこっちを向くが焦点が合わない。盲目なのか?
しかし、少女の目は俺に向いた。嫌、俺の後ろだ。
「そこに居るなら…避けて!」
棺桶がガタンと動くと萎びた花がまるで何かが立ち上がったかのようにバラバラに跳ぶ。
また!見えない何かが現れた俺は避けるとハンマーなような武器で粉砕されたように祭壇が粉々に砕けた。
避けた俺は少女をみるとある一点を見上げて後退っている。
俺は砕けた木片の破片を取り、少女の向いている何かに突進した。
木片はソイツに突き刺さり黒いドロドロした血が流れる。
ギィヤーーーー!
悲鳴だ!人間なのか?!
俺はいきなりの衝撃と共に参拝客の席に吹き飛ばされた。
痛みを堪えて辺りを見るとさっき刺した木片が浮いてそこからドロドロと血が流れている。
少女は怯えて動けないでいた。
「何やってんだ!早く逃げろ!」
少女がこっちを向くと…。
「右に避けて!」
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