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「はぁ…。帰るか」 「……?はい」 何故か少し疲れ気味の先輩に、首をかしげる。 「じゃあお邪魔虫は退散しますね。あ、タクシーはもう呼んでありますから。もう少ししたら来ると思いますよ」 「あぁ、分かった」 「んじゃ、また明日ねっ!凛たんばいばーい!!」 「うん、また明日ね。……結衣子、理子、ありがとう…」 さっきあったことを二人は何も聴いてこない。私から話すのを待っていてくれていた。 「大丈夫よ。待ってるから」 「じゃあ行くぞ」 二人に見送られて、私も先輩も靴を履き替えて外へ出る。まだ授業中だから誰かに見られる事はないけど、何となく鞄でまた顔を隠した。 「………可愛いことばっかするなよ」 小さい声で呟いた言葉は、私の耳には届かなかった。 校門の前で待っていたら、すぐにタクシーが来て私達二人を乗せていった。
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