冒頭

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冒頭

祖母の家へ行った 2年前、祖父の家ではなくなったその家 生活空間が倍になった祖母の家はしんとしずまりかえって ただ時計の秒針の音のみが響き渡る その音はまるで祖母の残りの生を腐食するかのように 重く残酷に僕の胸に響いていた
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