二日目の朝

12/22
前へ
/550ページ
次へ
「……全く……心配したんですからね」 佳織が小声で呟いた。 「え?」 よく聞こえないという意味と驚きの意味を半々に、聞き返してしまう。 佳織はため息をついて、少しだけ顔を紅くしながら話してくれた。 「隆之が宿屋に戻って、そんなに経たない内に私達も宿へ向かったんです。 しかし、蓮も隆之も宿屋の周辺には居ませんでした。 それで、心配した水樹ちゃんが空から探しに行ったんです。」 「……」 「そして、水樹ちゃんが飛びつくように帰ってきました。 『白夜くんが血を流して倒れている』と。」
/550ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加