二日目の朝

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……後は大体予想がつく。 「昨日、錯乱した蓮が隆之を殺しかけてしまいましたよね?」 「…うん」 「血を流して倒れている、と聞いた時に私は正直、怖かったんです。 昨日は運よく助けられましたが、今度は間に合うのか…と」 目にうっすらと涙を浮かべながら、佳織は話していた。 「佳織…」 彼女は本気で心配してくれていたのだ。 詩織も真剣な眼差しでこちらを見据えている。 「急いで駆け付けると、確かに隆之は『鼻』血を流して倒れていましたね。 その横で蓮はオロオロしていましたし、真剣な殺し合いではないことを知って安心しました。 と同時に怒りも沸きましたけどね」 「佳織、水樹、詩織。心配かけて…ごめん…」 「すまない、オレが加減を忘れてしまったばかりに…」 ……問題はそこじゃないと思うんだけどな…?
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