44人が本棚に入れています
本棚に追加
俺が絶望している間に佳織は水樹に【回復】をし終わっていた。
そして…
一番最初に【回復】をした詩織が、目を覚ましたのだ。
「詩織…!良かった、【回復】が効いたみたいですね」
「姉さん…?隆之…?これは一体…?」
詩織の復帰を喜ぼうとしたのだが…
不意に、体に力が入らなくなる。
頭がズキズキし、猛烈に寒くなり、目の前が真っ白になった。
俺の番が来たようだ。
立っていることが出来なくなり、ゆっくりと地面に倒れる。
「……かゆき…!!」
これは詩織の声かな…?
もう、体の感覚がおかしい。
最初に音が遮断され、次に光が消えうせる。
闇にポツンと立たされた俺の意識は、そのままズブズブと沈んで行った。
最初のコメントを投稿しよう!