二日目の朝

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俺が絶望している間に佳織は水樹に【回復】をし終わっていた。 そして… 一番最初に【回復】をした詩織が、目を覚ましたのだ。 「詩織…!良かった、【回復】が効いたみたいですね」 「姉さん…?隆之…?これは一体…?」 詩織の復帰を喜ぼうとしたのだが… 不意に、体に力が入らなくなる。 頭がズキズキし、猛烈に寒くなり、目の前が真っ白になった。 俺の番が来たようだ。 立っていることが出来なくなり、ゆっくりと地面に倒れる。 「……かゆき…!!」 これは詩織の声かな…? もう、体の感覚がおかしい。 最初に音が遮断され、次に光が消えうせる。 闇にポツンと立たされた俺の意識は、そのままズブズブと沈んで行った。
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