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……だめだ、意識が……。
気を失うわけにはいかない。
私は自分の腕に強く噛み付いた。
銃の反動よりも鋭い痛みに、軽く目を覚ます。
自分の腕には歯型がくっきりとつき、そこからは血が滲んでいた。
「……解除する気に……なったか?」
私が問い掛けるも、返事は痛い、としか返って来なかった。
動けない自分がもどかしい。
「あああああああ!!」
女は肩に手をあてがいながら立ち上がり、ふらふらと逃げて行く。
「…逃がすか…!
…【狙撃手】」
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