出発

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「……ハイ、ワカリマシタ……。 っておい蓮、お前も来るんだぞ?」 「何でだ?」 蓮はキョトンとしてそう言い放つ。 「何でだ?じゃねえ! ほら、行くぞ」 「はいはい……」 「さて漫才はこの辺にしましょう。 この場合は街の端からぐるっと探して行くのが良いでしょう。 隆之、貴方は私と反対に街をまわってください」 ……漫才だったんだ。 「あいよ」 「蓮は詩織達が戻ってきた時に備えて待機していてください」 「分かった」 佳織もやはり妹や妹分が心配なのだろう、いつになく真剣な表情をしていた。 「よし、じゃあ行こう!」 蓮を待機させ、俺と佳織は早足で街の端まで行く。 無事でいてくれ、と願いながら。
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