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視線を炎に戻す。
しかし、彼はすでに俺を見ていなかった。
俺の後方に居る佳織、詩織を睨み付けていたのだ。
佳織は蓮に近づこうとこちらに走ってきている。
「佳織来るな!狙われてる!」
その俺の言葉がきっかけになったのか、炎は突撃してくる。
延長線上に居た俺は防ぎきれず、見事に体当たりにより撥ね飛ばされた。
少しの浮遊感の後、地面に落下。
下が土だったため衝撃は少し緩和されたが、それでも大ダメージになる。
頭を軽く打ち、脳が揺れて平行感覚が無くなる。
内蔵を押し上げられるかのような感触に、吐き気がしてしばらく地面で苦しみに悶えていた。
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