Battle of Unknown

谷

集中を乱さないためなのか、誰も何も喋らない。

辺りは夜の静寂に包み込まれ、ゆっくりと時が流れて行く。

谷を越えた先には何が待ち受けているのだろうか。

そんなことをボンヤリと考えながら、静かな時間を過ごした。

………

「【製造】」

炎が目を開き、スキルを呟く。

すると、空中から突然、杭が現れこちらと向こう側の地面に突き刺さる。

そして、地面からロープが飛び出してきたり、空中から木の板が降って来て一人でに組合わさったりと、ポルターガイストを見ているようでちょっと怖かった。

そして数分後……見事な『吊橋』が出来た。