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「……渡るの?これ」
造られたのは、木造築80年くらい経った家を壊して手に入れた木材を使ったような吊橋だった。
「……隆之、蓮、お先にどうぞ」
「……まじすか」
橋と言うから、石橋のようなものを創造していたのだが、まさか吊橋とは……。
「橋と言ったらこんなものしか思い浮かばなかったのだが」
ここで炎に文句を言うのも間違っている気がするので何も言わないが……。
「ゆっくり行けばなんとかなる……かな」
「強度は見た目よりもある、安心して渡ってくれ」
「そうは言っても―――
ええい!ここは覚悟を決めるしかないだろ!」
半分ヤケクソになりながら橋に近づいてゆく。
絞首台に上る死刑囚の気分てこんな感じなのかな……。
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