17/21
前へ
/550ページ
次へ
「……分かった。 【堕天使】」 水樹は漆黒の翼を生やし、詩織の後ろに回り込む。 ガッチリと詩織の腰に手をまわし、翼を羽ばたかせて地面を蹴る。 「おおおおぅ、浮いた! ヒャッハー!」 詩織は浮いていることが楽しいのかテンションが上がっていた。 「……詩織さん、うるさい」 「……ゴメン」 「……それじゃ、行ってくるね」 「行ってらっしゃい、その荷物うるさくてごめんなさいね」 「……いいの」 そして、水樹は羽ばたきを強め、谷の上空を飛び越えた。 詩織はこっちに向かって手を振ってる。 比奈が手を振りかえしているが、他の皆はスルーだった。 俺を含めてな。 「それじゃ、次は蓮と隆之が行ってくださいね」 「え゛」 「分かった」
/550ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加