ひび

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「まあまあ、これから仲間になるんだから喧嘩したらいけないよ」 「……私は、仲間になんてならない」 きっぱりと金蔵の勧誘を切り捨てた。 「ンだと、テメー!」 鈴木が怒った様子で水樹の側まで行き、胸倉を掴みあげる。 「まあまあ、琴美さん。 言っただろ?無理矢理連れていくと。 さ、僕の側まで連れて来てくれ。」 「金蔵くん…… ちっ、分かったよ」 皆動けない中、水樹だけは例外だったようで、引っ張られてゆく。 「……やめ――」 スキルを発言させないためか、鈴木は水樹の口を塞ぐ。 「ほら、大人しくしなって。 ウチらの仲間になればきっと楽しいから」 水樹は口を塞がれたまま、金森の側まで連れて行かれる。
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