ひび

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「琴美、アンタも手伝って。 少し自由になっても平気っしょ」 「分かったー。 あー、疲れた」 鈴木は自分の頭よりも少し小さいくらいの岩を両手で拾いあげ―― 「【遠投】」 スキルを発言した。 「……しょっ!」 思い切り投げる。 普通だったら1メートルも飛ばないようなモノが、初速からスピードが落ちることもなく、まっすぐに飛んで行った。 しかし、このまままっすぐ行ってくれれば、水樹に当たることなく飛んで行ってくれる……だが。 「【念力】」 岩は突然、進路を変更し水樹のほうに向かって行く。 「避けろおおおお!! 水樹いいいいい!!!」 肺にめいいっぱい息を吸い込み、叫んだ。
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