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俺の隣には蓮が居た。 他の皆の姿は見当たらない。 蓮は俺の動きにピクリと反応した。 「起きたか、隆之」 「うん……。 ……蓮」 「……ん?」 「今、皆はどこにいるの?」 「そこの岩陰で寝ている。 オレは見張りだ」 辺りを見回すと、大小大きさの異なる岩があちらこちらにある。 その中でも大きめの岩を蓮は指した。 草木が生えているところは見回した限り見当たらない。 「みず……西塚さんも、いる……よね?」 「……」 蓮は真っすぐ前を見つめたまま黙ってしまった。
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