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数秒の沈黙。
その時間は永遠にも感じた。
心臓の鼓動がうるさいくらいに高鳴る。
「…ふう、警戒は解けないみたいだね。」
「い…いや、そういうわけじゃないんだ…ごめん」
「あはは、良いんだよ。
じゃあ僕は行くよ、君も気をつけてね」
「あ…ああ、それじゃ…」
俺はそそくさと脇を通り抜けて森の中に入って行く。
相手は反対方向に進んでいった。
…何か変だ。
向こうに行ってもボスの居る西とは反対方向で行くメリットが無いのだ。
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