谷底にて 【水樹】

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「……ふぅ」 「なーに?その溜息。 まるで『貴女と話をする気にはなりませんよ、どうしても遊びたいのなら勝手に隅の方で一人ジャンケンでもしてなさい』とでも言いたげだねぇ?」 「……言い掛かり」 「ちぇっ! いーもん、あちしはそこらでふて寝してるもん!」 おもむろにゴロン、と地面に寝そべる春奈。 拗ねてますよオーラが漂っていた。 どうでもいいけど。 「……」 「……」 静かな時間が訪れた。 「……」 「……」 まだ頭が少し痛む。 「……」 「……ねぇ」 「……なに?」 「なにか喋ってよおおおお!」
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