絶望と希望

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水樹は俺の前までやってきて、俺と向き合った。 後ろめたい事があるので、思わず目を逸らしてしまった。 「……教えて、なにがあったのか」 「……聞かないほうが、いい」 「……教えて」 「……」 彼女はきっと事実を知れば俺を軽蔑するだろう。 怖がられたり、『殺人鬼』と罵られるかもしれない。 それが……何故か怖かった。 「……白夜くん」 「……」 俺は沈黙を続ける。 話すべきか、このまま黙っているか。 考える。 ……このまま黙っているのは、卑怯だろう。 あのあと何が起こったのか、彼女には知る権利がある。 そして全てを話して……彼女に嫌ってもらおう。
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