44人が本棚に入れています
本棚に追加
/550ページ
『たか…き』
こころなしか、俺の名前に聞こえるから困る。
『お…ろ。たかゆき…』
ああああああ、こんな時どうするんだっけ?白い水晶?普通です?鼈甲飴も効くんだっけえええ??めっちゃ怖いんですけどおおお!!
……あ、死んだ振りとかいいんじゃね?
『おきろ…て。たかゆき』
『オキロー!!』
「ぎゃー!ナムアミダブツうううぇ」
殴られた。
「わたしは妖怪じゃない。殴るぞ」
無表情でこちらを見下ろしている人物…詩織だ。
黒のショートヘアがボーイッシュな雰囲気を引き立て、それを嫌ってかヘアピンで髪を軽く止めている。
一言で言うと、格好良い女の子だ。
「もう殴られているんデスガ」
軽くだけど。
最初のコメントを投稿しよう!