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しばらく歩くと、木々の間から光が射すのが見えた。
ついに森の出口まで来たのだ。
いつまでも暗い森には居たくないのか、皆少し早足になる。
そして、最後の木の間をくぐり抜け、遂に森を抜けた。
空には夕陽がさしており、茜色に染まる空と草原が何処までも続く光景は壮大で、少し感動した。
「あーあ、もう暗くなるのにまだ歩くんですね…疲れました。隆之おんぶしてください」
「……俺の感動を返せ」
「何か?」
「イエ、ナンデモナイデス。
おんぶは勘弁してください」
「冗談に決まってるでしょうに、そんな事したら胸が当たっちゃうじゃないですか」
「……」
唖然としてしまった。
佳織さん、腹黒すぎです。
詩織と蓮の方を見ると『ドンマイ』って感じの顔をしていた。
コンニャロウ。
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