44人が本棚に入れています
本棚に追加
一度地面に少女を下ろし、背中に背負いなおす。
やっぱり凄く軽い。
「そういえば、名乗ってなかったね。
俺は白夜、白夜隆之」
「…白夜?変な苗字ね…」
クスクスと笑う声が聞こえた。
背中越しに見た彼女の笑う姿は、元々美人なのを更に磨きをかけていた。
この子には笑ってる姿が似合うと思った。
「…はあ…私は西塚…。西塚 水樹(にしづか みずき)。
…私は仲間になるとは一言も言ってないんだけどな…」
「いーの!
とにかく怪我を治してもらわないと罪悪感に潰されるからな」
「今すぐ潰れていいよ…」
笑ってごまかす。
この子をどう説得したら仲間に出来るのか考えながら、街に向けて歩き出す。
水樹が人を信じてくれるようになってくれるように…願おう。
最初のコメントを投稿しよう!