一日の終わり

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「俺が近くに居ると決めにくい、と思ったら俺も席を外すよ?」 一歩後退する。 「……!待って…」 水樹は慌てて呼び止めてくる。 「……私…あなたを信じていいのかな…? 本当はみんな信じてしまいたい…。 人を疑いたくない…。 貴方達が悪い人じゃないのは分かる…。 でも…怖いの…。 人を信じると言うことが…。 一人で居るのは…本当は不安で不安で仕方がなかったの…。 怖くても、辛くても、そばに誰もいない…正直、気が狂いそうだった…。」 水樹は大粒の涙を流しながら言葉を紡ぐ。 そして、啜り泣きだったのが、いつか悲痛な泣き声となり、辺りにこだました。
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