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心は踊り、足取りは軽い。
夜の街を、私は一人歩いた。
もっとも、目的地は駅を降りてすぐにあるから、実際はそれほど歩いたわけでもないが。
数日ぶりの『Old Sister』の扉の前に、私は立った。
扉の向こうから声が聞こえる。やけに賑やかだ。
前回来た時は、客はダニエルしかいなかったので、正直、繁盛店というイメージではなかったのだが、今日はかなり客が入っているらしい。
聞こえてくる声は、どれも楽しそうだった。よく耳を澄ませば、ノエル…マスターの声もする。
こんなところに新参者が入っていっても大丈夫なのだろうか?
一瞬、そんな考えが脳裏を掠めたが、ノエルには今日行くと約束しているのだ。
私は腹を決め、『Old Sister』の扉を開けた。
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