14人が本棚に入れています
本棚に追加
/102ページ
終電には、まだ間があった。
平日の夜、深夜というにはまだ少し早い時間だった。急げば終電ひとつ前の線に乗れるのだが、仕事でクタクタに疲れた私には、それを断行するだけの気力と体力は残っていなかった。
しかし、この中途半端に空いた時間を駅のベンチで待つだけ、というのも味気ない。
さて、どうしたものか。
少し考えたが、この駅の近辺を散策して回る事にした。
表通りの方は、大体何があるか知っているので、あえて今日は裏通りへ。
何か新しい発見があるかもしれない。ひそかにそんな思いを偲ばせながら。
最初のコメントを投稿しよう!