*プロローグ*

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「ハァッ…」 と一言ため息をつく。 「今日で五日目か…。」 俺の名前は 神崎直人(カンザキナオト) 極めて普通の 中学3年生だ… 今、俺は極めて 危機的状況に 陥っているんだ。 なぜなら… 「おらぁ!!手が止まってるじゃねぇか!!」 「ハイハイ…」 俺は今テスト勉強という とっっっっっても面倒くさい 労働を強いられているからだ…。 「おらぁ!!手止まってるじゃねぇか!!」 「ハイハイ…」 (その台詞気に入ってるのかよ…) と、まあこんな感じで 親父が片手に竹刀を持ちながら机の隣に突っ立ってる状態で 勉強してる訳だが… 俺の家は代々続く式神?的な物を作り 他人様に売るといった 現代では極めて珍しい商売をしている、奇妙な寺だ。 詳しい事は俺も知らないが、 なぜか いつも店に来る人の服装は決まっている…。 上のチェックのシャツを 下に着ている 真っ青のジーパンに inしていて なぜか知らないが 常にリュックを背負っている。 そして極めつけに 「あっ‥あのぉ~巫女たんを一枚ください…。」 とか、「ヌコ耳たんを、くっ…くくくくださいっ…」 といった気持ちの悪い喋り方の人達がいつも俺の家に来る。 親に聞いてもいつも 「秘密だよ!!さっさと勉強しろ!!」 と、教えてくれない。 まぁ、気にしないけど…。 話を戻すが、 なぜこんなに勉強しろって言われているかというと、 俺の家はこの町で とても有名な寺らしく 「この寺の息子として恥ずかしくない成績でいろ」 っていつも言われる だから 5教科中、4教科100点で、残りの1教科が98点でも、殴り倒される…。 「ハァッ…」 と、また一つ 直人はため息をついたのだった。
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