冬の悲劇~つないだ手から伝わる暖かさ~

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美咲の部屋につくと美咲がベッドに寝ている。 「美咲。返事してくれよ!」 ……いつの間にか朝になっていた…。 美咲は今だに目を覚まさない。 「頼む美咲目を覚ましてくれよ…。」 返事どころか、反応すら無い。 心電図はだんだんと弱くなって来ている…。 いよいよ先生がやまだと言った事故から2日め……。 だがやはり美咲は目を覚まさない。 ピー ………………死んだ? 美咲が……死んだ? 「嘘だろ!?美咲。目を覚ましてくれよ!美咲!」 どれだけ話しかけても美咲は目を覚まさない……。 「くそ!なんで、なんで美咲が……。」 「美咲、あのクリスマスの時に渡す事が出来なかったクリスマスプレゼントだよ。」 と、ずっとポケットに入れていた指輪を美咲の左手の薬指に付け、美咲の手を握りしめた。 その手を握り返された。 ………握り返された? ッ! 「美咲!目が覚めたんだね!」 美咲が意識を取り戻したのだ! 「……か、カズく…ん…。………指輪…あり…が…とう……。わ…たし……は…も…う……いくけ………ど…カズく……ん…はわた…し…のぶんま…で…い………きて……ね。いま…までありが…とう……。」 途切れ途切れに美咲は感謝の言葉を言い残して、美咲は逝ってしまった……。 「美咲ぃー!!」 その後美咲が目を覚ますことは、無かった……。 ~冬の悲劇~完
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