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春。
桜が舞い、新入生が入学してくる。
俺は高校3年生になった。
美咲が逝ってしまってから3ヶ月がたった。
和也はいつもの公園にいた。
「よっ。なんだ?学校はサボりか?」
「そうゆうお前はどうなんだ?杉山?」
「ん?まぁ気にするな…。」
と言うので、気にしない事にした。
「んで、なんで俺のとこに来たの?」
俺はわかっていたが、杉山に聞いてみた。
「なぐさめに来たのよ。泣いてんじゃないかと思ってね!」
やっぱりな。
「別に泣いてなんかいねぇよ。ただ…。」
杉山は俺の言おうとした事を遮るように、
「最初はお前と美咲ちゃんが付き合ってるって聞いて落ち込んだけど、お前と美咲ちゃんなかなかいい恋人同士だったと思うぜ?」
「だからな、元気出せよ。お前が元気無いと調子狂うから…。」
そう言うと杉山は来た道を戻って行った。
「元気が無いか…。確かに、美咲が逝ってしまってから元気は無かったな。」
「やっぱり親友には隠せないか。」
和也は立ち上がり、ゆっくりと歩き出した。
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