夏の終わり~そして始まりへ~

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不意に教室のドアが開き一人の生徒が入って来た。 「なぜ俺を縛るんだ!何か恨みでもあるのか!?」 「ごめんね。別に高梨君に恨みとかじゃないの…。」 「じゃあなんで俺を縛る!」 ごめんね。ごめんね。 と言いながら彼女は俺の口をガムテープでふさぎ、口を聞けなくした。 そして彼女は教室を出て行った。 一人で暴れていても仕方ないので、落ち着き息を整えた。 「いったいなんなんだ…」 また教室のドアが開いた。 入って来たのは…、美咲さん!? なんで? やっぱりこれは彼女が絡んでいるのか? 彼女は和也の口をふさいでいるガムテープを勢いよく引きはがすと、 「あなた私の彼氏になりなさい!」 ………は? 意味がわからない。 告白?なのかこれは。 なぜいきなり。 てかなんで俺なんかに…。 「聞いてるの?早く答えなさいよね。」 なんだかわからないけど、別に断る理由も無いので 「い、いいけど。ど、どうして俺なんだ?」 と素朴な疑問をぶつけてみる。 「それは…。」 と彼女は俯いた。 なんかかわいい…。 「それは、貴方に一目惚れしたのよ!悪い!?」 はー!? 一目惚れして告白するためにこんな事をしたのか。
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