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もちろん人は鏡が無いと顔を造る事はできない。
極端な例を挙げれば、自分は初めて粘土を手にしたのに有名美術家の作品を模作しようとしていて、見本があれば何とか近い形には仕上がるものの、その見本を隠されたらみるも無惨な泥の塊になるだけだ。
そう。鏡が無い時は見本が無くてどう造形すれば良いのか解らない幼児そのものの深層心理になっている。
つまり、普段自分は普通の顔をしているつもりが醜い泥の塊のような顔になっているのである。
自分がどんな顔をしていても周りの人間は何も言わない。言わないが皆誰もがあなたの事を思っている。
なんて醜いんだ
と。
そりゃあ崩れた泥団子のような顔をしていれば誰だってそう思う。
あなたは本当に認められていますか?
あなたを嫌っている人間なんて少ない、いないと考えてはいませんか?
さぁ、周りを見渡してみよう。あなたが今電車に乗っている場合、他の乗客はあなたの事をどう思っているだろうか?
あなたが今学校、職場にいるのならいつもニコニコしている友達、同僚、恋人。彼らの心を覗いてみたことがあるだろうか?醜い泥団子の顔したあなたを見てどう思っているだろうか?
あなたには本当に他人がいるのだろうか?
ご覧の通り、世界には自分と敵しかいない。友人や家族などもっての他で他人など存在しないのだ。
この文章を読んでもあまりピンとこなかったあなたは世界で自分だけ他人を認められている人間なのかもしれない。しかし同時に、世界から一方的に攻撃を受けている可哀想な人ともいえるだろう。
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