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学校に着くとセレナは自分の席に座った。
父親から譲り受けたペンダントを大事そうに見つめていた。
すると突然後ろからポンと背を叩かれた。
「セ・レ・ナくーん!!」
「わぁ!?……お、おはようございます。ひめかさん」
セレナは一瞬驚いて、クラスメイトであるひめかを見た。
それから挨拶をした。
”香川ひめか”は何かとセレナにくっついて回るセレナ一筋の人一倍明るい女の子だ。
ひめかはセレナが持っているペンダントを物珍しげに見つめている。
「セレナくんって、そういうの好きなの?」
「ばーか、セレナの家は教会なんだよ」
ひめかが質問した時だった。
今度はセレナの友人である”青木タクマ”が「そこどけ」と言わんばかりにひめかを睨んだ。
ひめかはむすっとした顔で睨み返す。
「なによ、タッくん。別に私がセレナくんと何を話そうと関係ないでしょ?」
「ぅ……おい、香川。いい加減その呼び方やめろよな」
最近はタクマの方がひめかを避けて居るようでもあったが…実はひめかとタクマは幼馴染で昔から仲が良い。
そこに「まぁまぁ」と声をかけたのは”森田ユウキ”である。
ユウキもまたセレナの友人の一人である。
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