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そして、レウスに突き刺さった剣を握り締めた手で折ると、そっとレウスを床に倒した。
勿論、"リア"から目を離したりはせず、ノイズは一瞬たりとも隙を見せなかった。
"リア"が、折られた剣を横に投げ飛ばす。"リア"の手は、既に刃のような形に変形していた。
ノイズ「終わりに…するか」
ノイズは自分自身に言い聞かせるように、呟いた。
ガキィン!!
次の瞬間、ナイフと"リア"の手が、激しくぶつかり合う。
ザシュッ!!
ノイズの右腕は、限界に達していた。
それでも、ノイズは退かない。
トゥナ「…ノイズ」
濃い煙の中から、ようやくトゥナが顔を出した。その表情は、少し悲しそうな、でもとても愉しそうな微笑を浮かべていた。
不意に、ノイズがトゥナに向かって、大声で叫んだ。
ノイズ「トゥナ!今すぐレウス…そこで倒れている奴と子供を連れて外へ出てくれ!頼んだぞ!!」
トゥナは、息を切らしながら戦うノイズを見て
トゥナ「えー…ちょっとあたしに拒否権ないのー?」
などと言っていたが、不服ではなかった。
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