一章

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「あ~良い天気だな~」 黒装束を着たその少年は気持ちよさそうに日向ぼっこをしている、しかしその少年が寝ている場所は足が竦む程の高さがある阿修城の屋根の上 「れぇぇぇーーん!!」 「うぁぁぁぁぁ!!」 黒装束を着た少年は、いきなりの大きな呼び声に驚き屋根の上から滑り落ちそうになり、屋根の端を右手で掴み止まった 「あぶねーじゃねーか!クソ姫が!」 黒装束を着た少年は瓦ね端を掴んだままユラユラと揺れながら目の前にいるピンクの桜柄の着物を着た少女に怒鳴り散らす 「サボってる蓮が悪いのよ!それに私はクソ姫じゃない、あゆ姫!」 黒装束を着た少年の名前は蓮と言うらしい、桜柄の着物を着た少女はあゆ姫と怒り顔で名乗っている 「それで、なんのようだよ」 蓮は怠そうにあゆ姫に話す 「蓮に着いて来てほしいの……」 あゆ姫は怒り顔から急に暗い表情になり下を向いてしまった 「どこに?」 そんな事には気にも止めず蓮は淡々と聞き返す 「隣の国、螺旋(らせん)城へ……」 あゆ姫は下を向いたまま上を向こうとしない 「螺旋城!?何で戦中の螺旋国にお前が行かなきゃいけねーんだ!」 蓮は勢いをつけて城の中へと飛び降りる 「これ以上みんなが傷つくのもう私見たくないの……向こうの殿様が私が嫁として来るならこの戦を止め阿修国と同盟を結ぶと約束してくれたの……」 「螺旋国がそんな約束守る訳ないだろう!お前が嫁に行ったとたんこの国を滅ぼすに決まってる」 蓮はあゆ姫の肩を両手で掴む
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