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「じゃあな、ユキ」
「じゃあな。明日は練習試合だから忘れんなよ!」
英斗と別れ、幸広は帰宅した。
庭では飼い犬のチロが尻尾を振っている。
玄関で靴を脱いでいると、母が奥から出てきた。
「ただいま」
「おかえり。ねえ今日、ちーちゃんの散歩行けなかったの。晩御飯まだ出来てないから、ちょっと頼める?」
靴箱に飾ってある黄色い熊の時計を見た。時刻は七時を回っている。
「分かった」
「悪いわね、ご飯、八時くらいには出来るから」
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