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「好きだもん……。」
「は?」
意外な台詞に耳を疑った。
「好きって何が。」
「蛇……。」
「はあ~!?何だその180度転換は!」
「おじさんが蛇だから蛇も好きなの!」
おじさんが蛇?
蛇のおじさん……?
って……ナーガか?
「ナーガが居たのか……?」
首を傾げるセフィーナ。
「ま、良いや。ほら帰るぞ。」
だが帰るのを渋っている。
頭を掻くシヴァ。
蛇の脅しは効かねぇしな……。
ん、待てよ?
180度転換したなら……
「セフィーナ、帰ったら蛇と遊ばせてやるぞ。」
「帰る!」
「ぶはっ!即答かよ!」
シヴァがげらげら笑い出す。
蛇嫌いの娘が一変して蛇好きになった。
蛇のおじさんの影響力ってすげぇな。
笑いながら家族と合流し、帰路につくファミリーだった。
これが、ディノルドとセフィーナの初めての出逢い。
セフィーナが蛇好きになった、そんな出来事。
彼女が初めて恋をした、幼き日の思い出━━━。
END
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