第一話

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『また戦争がしたいのかっ! あんた達はぁっ!!』  その声に、紅は慌てて辺りを確認する。  燃え上がるMS工場。穿たれた地面。遥か前方では、カオス、アビス、ガイア、ザクウォーリア、そしてソードシルエットを装着したインパルスの姿があった。 「あれは、インパルス…」  基本的に、紅は物事を深く考えない人物である。  平たく言えば、バカなのだ。  ついでに、彼はシン・アスカというキャラを気に入っていた。  原作では不遇の扱いであったが、それでもその曲がらない想いには好感が持てたのだ。 彼が取るべき行動はつしかない。 「こいつ、ゲイルストライク…だな?」  習ってもいないのに、自然と指は目の前のコンソールパネルを叩く。  GAT-X105『ストライク』。  まだ、起動はしていないようだ。 「え~っと、ここがこうだから…こうか?」  呟きながら操作を進める紅。しばらくして、画面浮かぶ、 General Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver ...Synthesis System の文字。 「行ける、行けるぞ!!」  ゲイルストライクのツインアイが輝き、PS装甲が灰色から深い蒼へと色を変える。 「悩んだって仕方ねぇよな」  何故ここがアニメの世界なのか。そもそも、ここは本当にあの世界なのだろうか。  何故、紅はここに居るのだろうか。  様々な疑問は尽きないが、紅はそれらを置き去りにして目の前の状況に対応していた。 「この世界じゃ、姓名は逆になるんだよな?」  そんな事を考えるのも彼らしい。 「さてと、クレナイ・ウラキ、ゲイルストライク、出る!!」  そうしてこの世界に迷い込んだクレナイは、フットペダルを力強く踏み込んだ。
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