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「ロイ。」
最初に沈黙を破ったのは私だった。
でも、まだ背を向けたまま。
「なんだい?」
「私...リオンのこと本当に愛してたの。」
「あぁ、知ってるさ。」
「リオンは優しくて、強くて...いつも私を守ってくれてた。だけどね...リオンが亡くなってから....私は1人になった。」
「....。」
いきなり
リオンの話をし始めた私に
驚きもせず、ロイは黙って聞いてくれた
「これからずっと1人で、生きていかなくちゃって思った...リオンがいないから。だから、私がロイ達に出会って軍人になった後も『自分は1人なんだ』って思ってた。」
「....。」
「だけどね....さっきロイがしてくれたことが...『私は1人じゃない、ロイがいるんだ。』って思わせてくれたの。だから...」
そして私は振り返って
ロイを真っ直ぐ見た
「だから...ロイ、ありがとう。」
涙が流れてくるのを
こらえながら私は言った
「...やっと分かってくれたね(笑)」
「えっ!?...」
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