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第10話【称号】
要は限から色々教えてもらった。
①『貰える称号は各大会ごと違う』
②『称号は一人にひとつ』
③『称号を持っている人間が必ずしも本名を名乗っている訳ではない』
「ふ~ん。結構複雑なんだな」
要は少しだけ、理解した。
「ま、ざっとこんなもんかな。簡潔に言うと【一番強いヤツ】が学園には必要なわけよ」
限も得意気に語る。
「なるほどねぇ」
要も感心した。
「でさ、俺の【武勇伝】も聞きたい?」
限は話す気まんまんだ。
「イヤ、別にいい」
要は申し出を断った。
『石動要さん。三番ゲートへお越しください』
呼び出しの放送が入る。
「じゃ、俺、行ってくる」
「気をつけてね」
景が笑顔を要にむける。
「人の心配もいいけどさ、自分の心配もしろよ」
要の忠告に
「ありがとう」
景は素直に答えた。
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