【school】 シーズン1

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第3話【居候】 「へぇ~。そんな遠くから来たんだ」 「まぁな」 先ほどの態度から一変した【女拳士】は、要になにかと世話をやいてくれた。 「あ、まだ名前いってなかったけ。あたしは宇都宮景(けい)」 「俺は石動要(かなめ)だ」 「かなめちゃんか」 「かなめでいい」 「じゃあ、あたしも、けいって呼んで」 「分かった」 今、二人は要の持っていた、【地図】を頼りに目的地を捜している途中だった。 「でも、親元を離れて暮らすなんて不安じゃない?」 「いや、別に。親父の知り合いの家で【居候】の身になるだけだし」 要はのほほんと答える。 「そうなんだ。でも、この住所結構あたしの家の近くだよ」 景は地図をたたんだ。 「ここがあたしの家だよ」 景が指を指した先に一軒家があった。 「要のお父さんの知り合いってどんな人なの?」 「えっと、【ゴウ】という名前で熊みたいなオッサンだ」 「えっ!?」 要の発言に景が驚きの声をあげた。 「けい!今日はまた、えらく早い帰りだな!」 胴着を着た男が庭を横切り、要達に近づいてきた。 「お父さん!」 「オッサン!」 二人は同時に叫ぶ。 「ん?あぁ!お前が【レツ】の息子か!」 「はい!」 胴着を着た男、ゴウは要の事を知っていた。
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