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第6話【火野花月】
「ゴメン。大丈夫?」
「もう、平気ッス。」
要は女生徒に殴られ気を失った。
「はい。タオル」
「ありがとうございます」
【青あざ】を作った顔に水で濡らしたタオルをあてた。
「本当にゴメンね。私もちょっと【イライラ】してて、【ムシャクシャ】してたの」
「そこに俺がぶつかったわけだ」
「ゴメンね。八つ当たりしちゃった」
「別に良いよ」
要は落ち込んでいた。【転入初日】に女に殴られ気絶したのだから。
「君、名前は?見かけない顔だけど?」
女生徒の質問に、
「石動要です。今日からここに通います」
「クラスは?」
「1Aです」
「そっか。じゃあ、私の【後輩】だね。私は2Bの【火野花月】(かげつ)よろしくね!」
「え!?先輩ですか?」
要は慌てて姿勢を正す。
「そんなに堅くならなくて良いよ」
「いいんですか?」
「いちいち、聞かないの!後、敬語も禁止!【タメ口】で良いよ」
「いいんですか?」
「もちろん。あ、それから、私、【四天王】の一人だから覚えておいて」
「四天王?」
「肩書きみたいなものよいつか君もなるかもよ」
そう言って彼女は笑った。
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