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荒れ狂った大地。
かつて、高度な文明が築かれていた…
その面影を残すように…いくつもの、建物が蓄積し、犇めき会っている…
そこに…建物を上の崖から見下ろす男一人。
男の名は、「アラクラ」
全身、黒尽くめの格好に左手には、日本刀。
顔には、ガスマスク。
そして、ハットを被った、その姿は異様極まりない。
風が鳴る。
アラクラは、建物の中に入る。食料と武器を探している。必要なものだから。
この荒野の中央に、高い塀で囲われた"都市"がある。人類の最後のオアシスといってもいい。
生き残った人々は、そこを目指し、群がる。力なき者たちだから。
では、力のある者は?
もちろん、力なき者を襲う…賊になる。
今、"世界"はこうゆう風だ。乱雑に建物が転がり嘗ての、人間の威厳もなく死に物狂いで、今を生きている。
"世界"は…変わった。
何故…?
それは、15年前に遡る。まだ、この"世界"の頂点だった頃…絶大なる"力"を持った男が、この"世界"を変えた。
政府も軍も、勝てなかった。当たり前だ。
人間には計り知れない"力"で…この"世界"をひっくり返されたのだ。かなう訳もない。
そして、今に至る。
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