第1章

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△▼△ 次の日も、その次の日も。 礼は、部室に顔を見せなかった。 夏休みだからといって、飛行部に休日はほとんどない。 あるのはお盆休みと、数回の日曜日だけ。 礼も私も、夏休みは一度も休まなかったのに。 礼は、もう3日も部活にやって来なかった。 そして、今日でもう4日目。 私は残暑のこもる部室に1人、自分の席へ座っていた。 「……」 本当に……何なのよ。 真月先輩の話をした途端、礼は妙なことを言って、そのまま立ち去ってしまった。 本当に、わけが解らない。 私はただ、真月先輩の話をしただけなのに。 まだ、会いに行くだなんて決めてもいないのに。 ――……。 でも、あの時の礼は……泣いていた。 目に大粒の涙を浮かべて、必死に何かを堪えているように見えた。 ――……な、何よ!! 私が真月先輩に会いに行くのがそんなに気に食わないって言うの!? 私がどこで誰に会おうと、そんなものは私の勝手じゃないのっ!! 本当に……何なのよ……っ!? 「ずいぶんと、ご立腹みたいだね?」 「ッ!!」 突然聞こえた声に、私ははっとなって入口を見た。
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