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M「完全に俺の存在忘れてるでしょ、X」
急に耳元でMの声、びっくりして振り向くと笑顔のMが立っていた。
X「…ははは」
たしかに…忘れてた…。
すっかり、Mの事も仕事の事も、自分が“死に神”だって事も…全部いっそ忘れたままでいられたら、どんなにいいだろう。
M「じゃ、次は俺の番だな。後、Xそろそろ姿隠しなよ。目立ってる」
Mに言われて、回りを見ると、通り過ぎる人達の視線に気付いた。
M「さすが、カリスマ」
笑うMの肩を僕は無言で叩く。
Mが店内のまなを見てる最中、僕は上空で風に身をゆだねていた。
頭の中はは、まなとのセッションと彼女の笑顔でいっぱい。他は何も浮かびません…。
…いいよね…こんな時間…。
こんな事、一度もなかった。
ホントは反省しなきゃいけないんだろうけど、今回のハプニング…
もし、神様が目の前にいたら、涙流して感謝しちゃうかも…。
ははは…大袈裟かな。
M「何、1人でニヤニヤしてんの?気持ち悪いなぁ」
いつの間に現れたのか、Mickyが呆れ顔だ。
X「ははは」
笑ってごまかそうとしたら、不意にMに抱きしめられた。
X「?M」
M「よかったね、X」
X「M?」
腕がとかれた。
よかったって…どういう意味なの?M?
M「まなちゃん、今日はこのまま帰るみたいだけど、Xどうする?」
X「…いや、約束もしてないのに待ってたら、それはそれで…」
M「ま、確かにちょっと気持ち悪いか。じゃ、明日でいいの?一緒に話せる時間は限られてるんだよ」
そっか…そうだった…。
あと3日しかないんだ……。
M「X」
X「…う、うん。今日は空から見てる」
M「わかった。あっ!」
Mの視線の先には、店内から出てきたまな…。
まな…僕…君と仲良くしちゃいけなかったかな…。
君は3日後には…。僕…堪えられるかな…。
わかんないよ…。
M「行こうか、X」
X「うん」
Mになんとか、笑顔で返せたけど、うまく笑えてたかな?
Mがちょっと、僕の顔見詰めてた。
ごめんね、M。
僕は…僕は…僕は…
M「X、考え過ぎ。」
あぁ、お見透しかぁ…
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