第二章 騎士任命

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騎士の服装は普段、軽装の僕には息苦しいものになった。マントにベルト、本物ではないが見事な輝きを放つ長剣、それを収める為の鞘……これが騎士だ。かなり重い……。 取り敢えず、お呼びがかかるまでは少し楽をしようと僕はマントと剣を外した。これで幾分か変わるだろう。  ほんの少しリラックスできたのもつかの間、シルバが迎えに来たのだった。 「では、参りましょう。」 「お願いします。」 僕は急いでマントを羽織り、襟を直すと謁見の間に向かうことになった。 謁見の間 「遠方より遥々来てくれて感謝してる……ゼオン・ディヴァイン。」 謁見の間に入ってすぐに声をかけられた。声の主はこの国の王、フェルメス・ノヴァ・エルコートだ。 「勿体ないお言葉です。」 僕は膝をつき、頭を垂れた。 「そう固くなさらんな。楽にしてくれ。」 「はい。ありがとうございます。」 国王の言葉に僕は、ようやく頭を上げた。 「では……王様。騎士任命を。」 シルバは準備を始めた。 「ゼオン。略式ですまない。明日から国の祭なのだ。明日、本当の任命式を行う予定だ。」 国王は申し訳なさそうに僕に言った。
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